「在庫処分を考えているが踏ん切りがつかない」
「どのように在庫処分をしたら良いかよくわからない」
「不良在庫を減らす方法はないの」
このようなことで迷われている経営者も少なくないのではないでしょうか。
この記事をご覧になっている方は経営者の方が多いかもしれません。
ここでは「在庫処分をするメリット」と「不良在庫を減らす方法」について解説しています。
是非最後までご覧ください。
まずは「不良在庫」とは何なのかの説明をしていきましょう。
不良在庫とは、将来的に販売できる目処がたたず自社の損失になる可能性がある在庫のことをいいます。
需要以上に商品を発注してしまったり、過剰発注が原因で売れ残ったりすることで発生するものです。
また、トレンドが過ぎた商品や賞味期限切れの商品、初期不良から見られる商品も不良在庫になります。
では「在庫処分をするメリット」について見ていきましょう。
年末に在庫処分セールをする小売店が多いのはなぜでしょうか?
在庫処分をするメリットの1つめは「節約」にあります。
売れずに残ってしまっている不良在庫にも、品質を維持するための費用や商品を確保しておく為の倉庫が必要です。
つまり、不良在庫を置いておくことで多額の費用が発生している可能性が十分に高いことになります。
在庫を処分するメリットの2つ目は「良いキャッシュフローが生まれる」ことです。
利益を生まないものをいつまでも寝かせておくのではなく、思い切って処分し新しい商品を仕入れていくことで良い循環を生み出します。
在庫を処分するメリットの3つ目は「節税」です。
税金の節約は、小売店にとって非常に重要なことになります。
決済の際には、事業売り上げになっていない在庫も利益の一部として計上されてしまうからです。
その為、この先売れる見込みのない在庫であれば、処分してしまう方が良い場合が出てきます。
経営者にとって無駄な税金が掛からなくなることはとても大きいメリットとなるのです。
以上、在庫処分をすることのメリットについて3つ紹介しました。
次は「不良在庫を減らすための方法」について見ていきましょう。
不良在庫の大きな原因の一つが過剰在庫です。
過剰在庫は、倉庫内の在庫を正しく把握できていないと在庫が不足していると勘違いし、不必要に発注したり製造したりしてしまうことで発生します。
倉庫内の在庫を適正な数に維持できれば、過剰在庫はおのずと発生しにくくなるはずです。
また、適正在庫を保ち続けることは欠品を防ぎ機会損失を防止する効果もあります。
欠品が続くことは顧客の信頼を低下させることにもつながる為、しっかりと注意しておきましょう。
在庫回転率とは「倉庫内に保管されている在庫が一定期間にどのくらい入出庫されるかを表した数字」です。
在庫回転率が高いということは、それだけ商品が倉庫から出荷され、新しい在庫に入れかわっていることになります。
商品の性質上それほど頻繁に倉庫から出荷されない在庫もあるため一概に言い切れませんが、在庫回転率が高い商品は不良在庫として残りづらい商品とも言えるでしょう。
適正在庫を維持するためには、アナログな管理をおこなうより在庫管理システムを導入して在庫管理を自動化するのがおすすめです。
在庫管理システムはハンディターミナルを併用することで入出荷時の検品や棚卸時の在庫確認を自動的に記録できるため、人の手で在庫管理をするよりも間違いがなく正確で、かつスピードにも優れています。
また、出荷時には自動で在庫管理が変更されるため、処理を忘れて在庫のズレが発生するリスクも下げることができ、発注ミスの回避にもつながるでしょう。
ここまで「在庫処分をするメリット」と「不良在庫を減らす方法」についてそれぞれご紹介してきましたが、果たして不良在庫は処分するしかないのでしょうか?
不良在庫は売れる見込みがなくなった商品であり、基本的には破棄を選択することが多くなるでしょう。
しかし、いくら廃棄損を計上できるからと言っても、製造コストや仕入れコストが掛かっていることを考えると、廃棄による損失は決して小さいものではありません。
処分の方法は「販売する」か「廃棄する」かのどちらかになりますが、セール対象品として値引き販売ができれば、多少なりとも仕入れや製造に掛かった費用を回収することもできるでしょう。
また、弊社では「廃棄」ではなく「寄付」をおすすめしています。
SDGsの観点により資源循環をしない処分方法は、受け入れられなくなっています。
さてこの記事では「在庫処分をするメリット」と「不良在庫を減らす方法」や「不良在庫は処分するしかないのかどうか」について解説してきました。
どんな状況であれ「不良在庫」を出さないことが一番ですが、コロナ禍などの外的要因によって出てしまうこともあるでしょう。
経営を維持していくためにも余剰在庫を抱えないことが重要であるのはもちろんなので、
より正確な在庫管理方法を検討してみてはいかがでしょうか。