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株式会社pinetree
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海外工場ロックダウンによる納期遅れ:レディーストップス14000枚


アパレルOEMメーカーから在庫処分の依頼がありました。
大手ブランドのOEMを専門的に行っているメーカー様です。

今回の依頼は海外工場で縫製しているブランド商品の在庫処分です。
レディースのトップス14000枚を買取させていただきました。

在庫処分に至った経緯

在庫処分に至った経緯はコロナウイルスの影響で納期遅れが生じたことです。
OEMメーカーは海外工場を使うことが多く、感染拡大・都市のロックダウンによる工場の休業や輸出制限がかかり大幅な納期遅れが起こっていました。

例年ならば納期遅れが生じても、商品数が揃わずに商品不足となるため、ブランド側は値引きでも商品を買い取ることが多いです。
しかし、コロナの影響で販売不振となっていたため、ブランド側からの買い取りが全てキャンセルになりました。ブランド側が買い取らない場合は委託販売・売れた分だけの買い取りがありますが、今年はそのような対応もありませんでした。

納期遅れ商品の買取がないと、困るのはメーカーだけではありません。多くのアパレル企業の海外生産拠点の設置理由は、「安い労働力賃金を求めて生産拠点として設置」することです。自国よりも賃金が安い国で生産することでコストが大幅に下がるからです。
今回のOEMメーカーも日本国内ではなく海外工場を活用し、生産コストは下げながら国内と同等のクオリティの商品をブランドに納品しています。

それがどうでしょう。コロナの影響で出かける機会が減ったため、服の購買意欲が以前よりも低下しています。
販売不振でブランド側からの商品買い取りがなくなり、メーカーに商品がたくさん残っています。これらが売れないと、アパレル工場で働く人々の職までもが危機に冒されてしまうでしょう。

コロナが終息すればアパレル業界も工場側も通常に戻りますが、第三波が懸念されており、完全に収束するのがいつなのか分からない状況です。

このようなシビアな現状にアパレルOEMメーカーは大変苦しい状況に陥っています。今回依頼をいただいたOEMメーカーはブラウスとカットソーで14000枚のキャンセルが発生しています。

通常ならば福袋でまとめ売りをしたり、翌年まで在庫を抱えて納品しますが、今の経営状況を考えるとそうもいきません。
この状況を打破すべく考えたのが在庫処分です。

在庫処分の買い取り事例

依頼されたアパレルOEMメーカーはブランド名を付け替えて販売という条件で在庫処分を決めました。
OEMメーカーは生産を委託されているだけなので、そのままのブランド名で販売はできません。在庫として抱え続けるわけにも行かないので、廃棄か在庫処分サービスを利用するかの2択になります。
その際にブランド毀損を起こさないようにする必要があります。

ブランド毀損を起こさないためには販路規制を確認しなければいけません。

今回のケースでは、ブランドタグの付替えを行い別ブランドの商品として展開するため、販路規制は『特になし』でした。

ブランド名を外すためにネームタグのカット、又はネームタグの付け替えを行います。ネームタグのカットや付け替えは人件費がかかるため、買取価格が安くなります。

タグカットとネームタグの付替えではコストとその後の販売価格に差が出ます。
タグカットはコストが安いですが、B品扱いとなり高値の販売は見込めません。
ネームタグの付け替えはコストはかかりますが、A品扱いのため高値の販売が見込めます。

買い取りされた商品

商品詳細
・ブラウス 約7,000枚 買い取り価格240円 (タグ付け替えは別途負担)
・カットソー 約7,000枚 買い取り価格160円 (タグ付け替えは別途負担)

買い取った在庫商品は小売店舗で、別ブランドの商品として販売予定です。